「それは……わかってるけど!」 「まあいいじゃん。早く学校行こう」 「……あ、うん。降りるね」 それだけ言って、あたしはカーテンを閉める。 鏡の前で、変なところがないかチェック。 ちょっとでも空くんに可愛い姿を見てもらいたいから。 ……って、そんなに気にしても何にも変わらないんだけどね。 「いってきまーす」 「風花いってらっしゃーい」 いつものように、お母さんお父さんに声をかけてから家を出る。