「空くん、熱でもあるの?」



「へ?」



「いつも、そんなこと聞かないじゃん」



そりゃあ、一緒に帰れることは嬉しいし。
誘ってくれるなんてもっと嬉しいよ?



だって空くんはあたしの、初恋の人だもん。



「……あ、そ、そうだよな。なんか変なもの食ったかな」



「変な空くん」



じゃあまた放課後な!と学校に着くと友達に呼ばれて、空くんは行ってしまった。



なんだか不思議な感じはしたけど、帰る約束をして一緒に帰るっていうのも、いいものだな。



あたしはルンルンで教室に向かった。