その笑顔にあたしはいつも負けてしまう。
敵わないな……好きな人って。
「う、うん……」
持っていたペンを置いて、あたしはゆっくりと空くんのいるベッドに向かう。
ベッドの前に立つと、ここにおいでと空くんが自分の隣を手でぽんぽんと叩いた。
何も言えずにそこに腰を下ろすと、ゆっくりと抱きしめられる。
いや、抱きしめられてるっていうかなんか……。
「風花は本当、俺の抱き枕だな」
ドキンドキンと高鳴る胸は、空くんにそう言われて落ち着いた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…