「風花、お前もこっちで読もうよ」



おいでおいで、とベッドの上にあたしを呼ぶ空くんは、いつも笑顔で自然で。



あたしのことなんて、ちっとも女の子だと思ってないみたい。



だから抱きしめられたり、こうやって部屋で2人きりになることも多い。



「……でも、宿題あるし……」



あたしは頭があまりよくないから、人よりも努力しておかないとすぐに授業に追いつけなくなっちゃうんだもん。



「大丈夫だよ。あとで一緒にやろ。な?」



ニッコリと笑って、あたしを見る空くん。