甘きゅん恋愛のすすめ



閉じ込められたあのとき、どうやってあそこから出たっけ。


記憶を辿ると、見慣れた顔を思い出した。


ああ、そうだ、洸太だ。
洸太が助けに来てくれたんだ。


ぎゅっと目を瞑る。


ーーー大丈夫。ひとりで大丈夫。


荒い息を整えようとすると、涙が出そうになる。


苦しい、苦しいよ。誰か。
誰か助けてーーー………。


「譲!!!」


床に倒れ込むように横になったとき、扉が開く音と僕の名前を呼ぶ声が聞こえた。


あの時みたいだな、って思った。だってーーー……。


「………っ、こ、うた」


「大丈夫か?停電になったからもしかしたらと思って………」