「なあ、これどうしたの」


「さあー。ちょっと前からこうなのよ」




あたしの家のリビング。
毎日バタバタしている朝の時間だけど、最近は全然そんなことはなく。


リビングで肘をついて、にまにまするあたしを、お母さんと迎えにきたらしい空くんが怪訝そうに見ている。


「………へへへ」


洸太くんと夏祭りに行ったあの日から、ぐっと距離が縮まったような気がする。


それに、すごく大切にしてくれてる。
あたしも、洸太くんを大切にできていたらいいな。


「おーい、風花。そろそろ学校行かないと遅刻するぞ」