「好きな子に誘われて、断るわけないでしょ」
ドキドキと、うるさいのはあたしの心臓。
でも佐々木くんの指から、熱が伝わってくる。
ねぇ、佐々木くん。
あたし、自惚れてもいいのかな?
「佐々木くん………」
「なに?」
「あたし達………付き合ってるのかな?」
緊張して俯く。佐々木くんの目が見れない。
今、佐々木くん、どんな顔してる………?
「………俺は、付き合ってるつもりでいたけど」
「え、あ、そうなんだ?」
「俺と付き合うのは、いや?」
「そ、そんなわけ!」
顔を上げると、少し赤く染まった佐々木くんと目が合った。

