でも………!でも!
頑張るって決めたんだもん、勇気を出せあたし!


「あれ、でも洸太夏祭りは、」


「いいね、行こうか」


長澤くんが何か言いかけた言葉に被せるように、佐々木くんが笑顔であたしを見る。


「え、いいの?」


「もちろんいいよ」


やれやれ、と呆れ顔の長澤くんを横目に、嬉しくなるあたし。


「よかった。じゃあ、お願いします」


「うん」


「あ、それから………」


これはちょっと欲張りすぎかな、と思ったけど。


「今日、一緒に帰れないかな?」


好きな人とは少しでも一緒にいたいじゃん?