それは、佐々木くんとお出かけをして、たくさんお話をして、そしてあたしの思いを伝えること。


佐々木くんがあたしにしてくれていたことを、少しでも返したい。



「………嬉しいな。ふわ子が考えてくれたんだ?」


「う、うん」


「いいね、どこに行こうか」


「あ、えっとね………」



季節は、もう夏がすぐそこまで来ていて。
夏といったら行きたいところ。


「これ………」


「夏祭り?」


佐々木くんに、近所で開催される夏祭りのチラシを手渡す。


は、恥ずかしい、かも。
こんなの、デートに誘ってるようなものじゃん。