「2人ともーここ廊下ね、みんな見てるよ」


ところ構わず泣くあたし達のところに、愛菜ちゃんがやってくる。


「あはは、恥ずかしいね」


「俺、泣いたの何年振りだろ………」


「まあ、2人でちゃんと話し合えたみたいね?」


愛菜ちゃんの言葉に、あたしと空くんは目を見合って笑った。


「うん、やっと気持ち伝えられたよ」


「んで、俺が振られたー」


「あら、じゃあ記念にご飯にでも連れてってあげましょうか」


「なんの記念だよ、いらねー」


笑いながら、急いで教室に向かう。


いつもの日常、いつものあたし達。
何も変わらない、あたし達の毎日。