「ねえ、空くん?」


空くんの後ろを歩きながら、空くんの名前を呼ぶ。
いつものように、空くんが、ん?とあたしを見る。


幸せだったな。
幼なじみでいた時間は、とても大切だった。


「あたし、空くんのこと、好きだったんだよ」


サラッと口から出た言葉。
今まで、ずっとずっと言えなかったのに。


こんなときに、こんなところで簡単に言えてしまった。


前までのあたしが知ったら、きっとびっくりしてるだろうな。


でももう、前に進まなきゃ。
あたしの気持ちは、もう決まってるから。