「愛情表現?」
「女はそれに弱いのよ」
わかったわね、と念を押されて俺は黙って頷いた。
そういうの、よくわからないな。
猫から撫でれば喜んで擦り寄ってくるのに。
ふわ子を撫でたところで、そうなるわけないし。
ふわ子は何をしたら喜ぶ?
笑顔を俺に向けてくれるんだろう?
考えても見つからない答えに頭を抱える。
「……難しいんだな、女の子って」
「何か困ったら話してみなさい。できる限りのアドバイスはするわ」
「ああ……」
うわごとのように呟く。
……そうならなきゃいいけどな。
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