甘きゅん恋愛のすすめ




教室の後ろのドアにもたれ掛かり、男の子があたしを見ていた。



え、だ、だ、誰?!



こんなかっこいい人、学校で見たことないよ。



「あんた、それ一人で持ってくの?」



「え?あ、うん……」



「へえ。もの好きもいるもんだね」



もの好きって……。



その言葉に、胸がチクリと痛んだ。



「……好きでやってるんじゃない、って言いたい?」



思っていたことを言い当てられて、あたしはびっくりして顔を上げた。