「ここに来てること、譲知ってるんだ?」 「少し前に会いに来たときに、言ってたのよ」 「……複雑な姉弟関係だよね」 出会ったときから思ってたんだけど。 あの、世間知らずのお坊ちゃんの姉が。 ツンツンしててなに考えてるかわからない譲の姉が、とても穏やかな人で、こんな素敵なカフェを経営しているなんて。 全然想像できないな。 「……仕方ないのよ、半分しか血が繋がってないから」 「朱里(しゅり)さん」 「わたしは本当に大切な弟だと思ってるんだけどね」