「いらっしゃいっ、エルノアさん!」
「遅くなってごめんなさい。実はこれを作っていたの」
扉を開けるなり、マリーは今までの甘い空気をあえて飛ばすように元気な声を出した。
やって来たのは、手提げの籠を持ったエルノアだ。
「まあっ、お手製のベリーのアイスシャーベットねっ」
「お屋敷近くの農家の方からいただいたグースベリーなの。お口に合うといいけれど」
エルノアを部屋へ引き入れるなり、マリーは差し出された籠の中身を見てエメラルドの瞳を煌めかせた。
なんだか自分と話すときよりも、エルノアと話す方が楽しそうに見えると、ウィルは少々口唇を尖らせる。
「この前エルノアさんが教えてくれた通りに私もやってみたんだけれど、固まりすぎてしまって上手に作れなかったんです」
「時間はちゃんと計っていらして?」
「そのつもりなんですけど……。やっぱり一度一緒に作っていただけませんか?」
部屋の中央に置かれたテーブルを囲んで座るふたり。
「あれから、ライアンさんとはどうなりましたか?」
「そ、それがね……」
きゃっきゃとはしゃぐ女同士の話に、ウィルはすっかり蚊帳の外だ。
「遅くなってごめんなさい。実はこれを作っていたの」
扉を開けるなり、マリーは今までの甘い空気をあえて飛ばすように元気な声を出した。
やって来たのは、手提げの籠を持ったエルノアだ。
「まあっ、お手製のベリーのアイスシャーベットねっ」
「お屋敷近くの農家の方からいただいたグースベリーなの。お口に合うといいけれど」
エルノアを部屋へ引き入れるなり、マリーは差し出された籠の中身を見てエメラルドの瞳を煌めかせた。
なんだか自分と話すときよりも、エルノアと話す方が楽しそうに見えると、ウィルは少々口唇を尖らせる。
「この前エルノアさんが教えてくれた通りに私もやってみたんだけれど、固まりすぎてしまって上手に作れなかったんです」
「時間はちゃんと計っていらして?」
「そのつもりなんですけど……。やっぱり一度一緒に作っていただけませんか?」
部屋の中央に置かれたテーブルを囲んで座るふたり。
「あれから、ライアンさんとはどうなりましたか?」
「そ、それがね……」
きゃっきゃとはしゃぐ女同士の話に、ウィルはすっかり蚊帳の外だ。
