星が降った日

時刻は、7時38分。
ホームルームは8時30分だから、まだまだ時間がある。


生徒が登校してくるのは、だいたい8時から。
誰もいない校舎は、すごく静かでなんだか
自分がこの場にいてはいけないような雰囲気だ。

窓際の席につくと、運動部の掛け声が聞こえてくる。
何気なく外を眺めているとその中からある1人の
男子を見つけた。

ボールを受け取り、鮮やかなドリブルで、
あっという間にゴールの目の前まで来てしまった。

緑と同じサッカー部の速水くんだ。
最近、速水くんの事を何となく目で追いかけてしまう。

友達のさっちゃんに話すと、恋だ!と言われたけれど
いまいちピンとこない。


でも、速水くんを見れただけで、なんだか嬉しい
気持ちになれる。

さっちゃんや、他の女子が話しているような
「付き合いたい」
という感情は今のところは特にない。
彼を見ていられるだけで充分だ。

少なくとも、今の私にはこのくらいの事しか
できない。