「あのさ。」 不意に王子が声を出す。 「もっと、話しててもいい?」 「う、うん!!」 慌てて返事したため、声が裏返る。 「実は、時間割教えてほしいなんて嘘だったんだ。ただ、礼夢の声が聞きたかっただけ。」 それを聞いて、ドキッとする。 嘘……。 王子が私の声を聞きたいなんて……!