胸がドクンと鳴った。 次第に王子の姿が消えていく。 「礼夢。いついかなるときも、君は生きていて。俺からの最後のお願いだよ。あと…」 王子はそう言って私の頬にキスをして、耳元で囁くように言った。 「俺も、愛してるよ。」 見たときには、もう王子の姿なんてどこにもなかった。 次に私の目に映ったのは──────