12時の鐘で消えた王子様








それからのことも、あまりよく覚えていない。




ハッとすると、おじいちゃんとおばあちゃんの家に来ていて、ハッとすると、食事をしていた。




ただ、それだけの毎日がこれからもずっと続くと思っていた。




もう一度、礼夢に会うまでは。




一目見て、すぐに分かった。




でも、周りの女子が邪魔でなかなか礼夢に近づけない。




本当はもっと、近づきたいのに。