12時の鐘で消えた王子様








目が覚めると病院にいた。




ベッドの上に横たわっていることを知ったのは、目が覚めてから数秒後だった。




ベッドの上でぼーっとしていると、おじいちゃんとおばあちゃんが来た。




それからすぐのことはあまりよく覚えてないけれど。




どうやら僕はそこでひたすら「れむに会いたい。」と言っていたらしい。




僕がその時、おじいちゃんとおばあちゃんに言われたことで覚えているのはただ一つ。




両親が死んだことだった。