12時の鐘で消えた王子様








「いろんなよびかたされてるんだけど、しいて言うなら、『王子』かな。」




それから僕たちは毎日のようにこの場所で会った。




礼夢と会って毎日がより楽しく感じられた。




でも、ある日。




いつものように彼女に会いに行こうとすると。




「ちょっと陸~、こっち手伝ってくんない?」




リビングから母さんの声がした。