12時の鐘で消えた王子様








そのはずなのに、なぜか何も思わなかった。




ただ、泣いていた。




泣いているだけだった。




その後のことは、よく覚えていない。




唯一覚えているのは、レンに抱きしめられていたこと。




小さなレンの体の中に収まりきらない私の体があったこと。




ただ、それだけだった。