12時の鐘で消えた王子様








「わたし、おかあさんにだまってここにきたの。」




気がつくと口から全てのことが出ていた。




本当は今日、海に行くはずだったこと。




幼馴染を巻き添いにここに来たこと。




その時、私はハッとした。




そうだ、レン!




置き去りにしたまんまだった!




レンのことだから、きっと心配してることに違いない。