朝。 そこはいつも通り俺の部屋だった。 しかし、重たい瞼をこすった時に感じた異変。 「……は?」 俺の体の上に 小さい何かが乗っかっていた。 それは、すぴすぴと寝息を立てている。 「むにゃ……」 時折目をこすっては、顔を俺の体に埋めるようにして また動かなくなる。 その繰り返しだった。 黒い髪は緩く2つに結ばれている。 髪を結ぶその黄色いゴムには見覚えがあった。 「……なんだ、これ」