まず連続殺人事件の最初の被害者は、いっちゃんの彼氏である川西広隆さん。


彼は、学校近くの雑木林で首を絞められたような跡を残して死んでいた。


それが原因で、いっちゃんは悲しみのあまり手首を切って自殺。


次に襲われたのは、私が参加した合コンメンバーのひとりである野々村さんと畠さん。


どちらが先に死んだかはわからないが、磐波さんの話によると、野々村さんは合コン会場がある繁華街の裏路地で血まみれとなって、畠さんは隣街の工場で首をつって死んでいたらしい。


その話が学校にすぐ広まり、それがきっかけとなって由良が狂いはじめた。


足蹴にされていた若葉を見て『殺しちゃおうかな〜』と笑顔でつぶやいていたし、その日の体育の授業で自分が連続殺人事件の犯人だとみんなの目の前で言っていたし。


このとき行方不明だと知らされた秋帆の彼氏にまで手を出していたのかと激怒した秋帆と取っ組み合いのケンカをしたことで、由良は若葉に代わってクラス一の嫌われ者になった。


他のクラスメイトに思いっきり蹴られても平気な顔をして耐えていた由良が地味に怖かった。


このまま嫌がらせが続くのかと思いきや、由良とクラスメイトの立場が一気に逆転して、由良が自分を蹴っていたクラスメイトを足蹴にした。


由良に腕を掴まれそうになることはあったけど、そのたびに秋帆に助けられた。