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秋帆が行方不明になったと知って数日がたった。
クラス内では相変わらず由良がクラスの子を足蹴にしていた。
数日前に見た由良の目は死んだ魚のような感じだったが、今では本気で人を殺したいという気持ちがあふれた感じだ。
自分の立場が上であれば、他はどうだっていい。
誰かにいじめられさえしなければ、自分はこのクラスのトップになれる。
言葉にはしていないが、様子を見ればどう思っているのかわかる。
そんな様子の由良を遠くから眺めている私はというと。
「どうしたの、抹里ちゃん」
「……え?」
「顔色悪いよ? 最近抹里ちゃんの様子を見てみたんだけど、もしかして体調が悪いの?」
近くにやってきたネネに心配そうに尋ねられるほど、今まで心に抱いていた自分の複雑な気持ちを失っていた。
親友を心配する気持ち、このクラスをもとに戻そうとする気持ち、磐波さんに恋していた気持ち。
他にもいろいろな気持ちがあるかもしれないけど、それらも全部私の体からすでに抜けていた。
どうしてなのかという気持ちはない。
ただぽっかりと空いた深い穴にスーッと風が心地よいくらいに吹くだけ。
「そ、そうかな? 私はそんなに変わらないと思うけど……」
そう言ってから頬に手を当ててみる。



