__それからは毎日が幸せで、
どこにいっても、京ちゃんの顔が浮かんで、
京ちゃんはどう思うかな、
かわいいって思ってくれるかな、
きっと、京ちゃんはこれおいしいって言うにきまってる。
__あの、毎日が暗闇だった日々を忘れていった。
そうして、付き合ってから3年の月日がたった春、桜が舞い散る中で__
彼は私に告げた。
「悪い、...もう一緒にいられない。」
京ちゃんはそう一言私に告げ、
すぐに身を翻して、その場を去っていく。
__京ちゃんはいつでもわたしのヒーローで、
__私の憧れで、最愛の人でもあって。
「...なんで...?」
突然のことに、頭がついていかなかった。
どんどん遠くなっていく京ちゃんを追いかけることもできなかった。
なんで、どうして、京ちゃんは何を言ったの?
そうやって頭の中がごちゃごちゃする中で一つ分かったのは、
__京ちゃんは、冗談なんて言わないってこと。
それはつまり__
「...もう、会えない...?」
それを理解した時にはもう京ちゃんの姿を見ることはできなくて、
それでも諦められなくて、
走って、走って、走って、
京ちゃんと一緒に住んだ、私たちの家を目指して、
玄関の扉をバン!!と開けるとそこには
__なにも、なくて。
彼の靴、彼のジャケット。
それにとてつもない、恐怖を感じて階段を駆け上がって彼の部屋を開けると、
「嘘.........。」
つい、昨日まではあったはずの者たちが何もなくて。
「...ッ嘘...」
__それが、本当に京ちゃんはもうここには帰ってこないということを示していて、
「...ぅ、っ、きょうっ...ちゃん...っ」
京ちゃんには、もう会えないのだということを私は理解した。


