深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~



これでもう媛乃も魔莉乃も依子さんも


悲しんだり苦しむ必要はないんだ。


やっと、やっと……


「呪いが、解けるんだね……!」


「ああ…!」


私の言葉に智弘も
しっかりと頷く。


今まで凄く怖かったし辛かった。


皆が死んでいく中で
恐怖に負けそうになった。


けどもう、これで終わり。


これで、もう……


『じゃあね。ありがとう!!
私達はやっと成仏できる……』


『澪夜、智弘さん。…幸せになってね』


そう言うと媛乃達は
少しずつ透けていって。


2人は幽霊とは思えない程
恐怖とはかけ離れた優しい顔で


笑っていた。


「うん!安らかに眠ってね…!!」


私が笑顔で手を振ると
その姿はいつの間にか


空気へと消えていった。