『ま、りのちゃん……
魔莉乃ちゃぁぁぁぁぁん……』
媛乃は魔莉乃と抱き合って泣き叫んだ。
媛乃の着ている赤いワンピースが
だんだんと白く染まっていく。
『ずっと苦しかった。なんでこんな事するのって…理由がずっと、わからなくて…!』
『うん』
『トンネルで毎日を過ごした時
なかなか死ねなくて…!あたしは魔女だから
死ねなかったの。それが辛かった…!』
『うん』
『でも…あたしが人を殺していたなら…
因果応報、だね。…ごめんね魔莉乃ちゃん』
『私こそ、ごめんね……っ』
小さな2人の少女を眺め
私は智弘と軽く笑みを交わした。
きっと、これで。
『…ありがとう、澪夜、それに智弘さん。
あなたがこの日記を媛乃に読んでくれたから
私が媛乃の前でしっかりと実現して
思いを直接伝えることが出来た』
魔莉乃と媛乃は手を握って
私達に暖かな笑みを浮かべる。
『…あたし…取り返しのつかないこと、した…。本当に、謝って住むことじゃないけど…
ごめん、ね……』
媛乃は莉香と恢斗の亡骸にしっかりと
手を合わせて「ごめんなさい」と呟いた。
