数分後、私は日記を読み終えた。
日記の最後の言葉は
こう締めくくられていた。
「私は媛乃も紗希達も魔莉乃村も
愛している。……媛乃、ごめんなさい」
『魔莉乃ちゃん……っそんな……
そんなの、嘘だ……』
気づけば媛乃は浮遊をやめ
素足で立っていて
純真無垢な子供のように
可愛い顔をして泣いていた。
「……あなたは、無意識に人を殺していたの。魔莉乃は、それに終止符を打った」
『……っ。じゃあ、あたしは
いったい何のために…っ!
何のために、今まであんた達の血筋を殺していたの…?』
「媛乃。お前は被害者だ。
もう休め…」
智弘が優しく微笑む。
『あたしは……そんな、無駄な事を…
だって、だってあたしは…!!!』
