「媛乃……あなたを、呪いを、
解く……!!!」
『あぁ……あぁああぁ…』
魔莉乃の日記を見せてから
媛乃の様子がおかしい。
浮遊しながら頭を抱えて
苦しんでいるように見える。
現に恢斗と話している間も
襲ってこなかった。
「今、楽にしてあげるから…!!!」
そして私は隣にいる智弘と
ひとつ頷き合うと
日記のページを捲り
媛乃への謝罪や想いを一文字一句逃さず
しっかりと読み始めた。
1ページ1ページに
ぎっしりと丸っこい丁寧な文字で
日記は綴られていた。
時には涙だろうか、紙が歪んでいるものも
あった。
内容は媛乃が人を無意識に殺し続けてる事や
紗希達とその事について
悩み、苦しんだ事や
討論の末に出した残酷な答えと
その時の言いようのない苦しみや
媛乃への届かない贖罪、
そして媛乃への想いが
事細かに書かれている。
