『は…?なに言ってるの?魔莉乃ちゃんが?
バカバカしい。こんな事で足止めなんて出来ないよ。殺してやる!』
「澪夜さん!前!」
恢斗の鋭い声で前を見た瞬間
私の頬ギリギリをナイフがかすめる。
時間が無い。このままでは
殺される…
はやる気持ちを抑え、私は媛乃に
日記を読ませようとページを開く。
「読めばわかる!!魔莉乃の思い
ちゃんと見て!」
古ぼけた表紙に「神咲魔莉乃」と
書かれているのを見て
媛乃の表情が一変した。
『う、嘘だ』
どんどん震える媛乃の体と声。
もう一押し…なんか効いている気がする。
「媛乃へ。これをあなたが読んでいる事を
願うわ。あなたに……」
『嘘だぁぁぁぁぁぁっ!!』