……ここまでは全て本当の事だ。
しかし、私は媛乃が
「呪いが今になって降りかかるのは澪夜のせい」と言っていた
という嘘をついて、澪夜にその事を
話した。
こうすれば、私が澪夜を避ける
理由になるから
澪夜は私の事を疑問に思わないし
さらに私達の仲は険悪になるから
媛乃にとってもいい話になると思ったから。
電話越しに伝わる澪夜の
ショックを受けている様子がわかり
とにかく辛かった。
「今後一切私に近づかないで」
そう告げて電話を切ったあと
私は泣いた。苦しくて、悲しくて。
『なかなか面白かったよ…
これであんたは殺さないでアゲル。
キャハハハハハハ!!』
媛乃の声がどこからか
聞こえたけど
どうでもよかった。
