深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~



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2000/8/4 6:54 《莉香side》


ーー私にとって、澪夜は
かけがえのない存在だった。


私は私が守りたかったものを
ちゃんと守れたかな。ーー





8月4日。


柚姫が亡くなった後
辛い気持ちを引きずりながら


私達は市立図書館へと
足を運び


1970年に起きたトンネルの事件を
調べていた所だった。


正直、柚姫の変わり果てた姿が
まだ堪えていて


手の震えが止まらずにいた。


それでも皆が真剣に事件について
手がかりを掴もうと頑張っているのだから


私も頑張らなきゃ、と思い
気合いを入れ直す。


だけど探しても探しても
それらしい物は見つからなくて


私も隣に座る澪夜達も
だんだんと精神をすり減らしていた。


…そこに、変化はなんの前触れもなく
訪れたのだ。


始まりは、この声。


『キャハハハッ!!』


「…っえ!?」


甲高い鈴の音のような
少女の声。


さまざまな事件について
書かれているファイルを一心不乱に


めくり続けていた手を止め
強ばった顔を上げる。


今のは、なに…!?