「…みんな…」
皆の優しさに涙が出そうになる。
そうだ、私はひとりじゃない。
皆が一緒だから…!
『友情。羨ましい…あたしは
魔莉乃ちゃんに裏切れたんだから!!
あんた達のその友情が憎くて仕方ないわ』
そう言うと媛乃は
さらに顔を醜く歪め莉香の方を見た。
『八崎莉香。…なんであんたが
神咲澪夜と一緒にいるのかなぁぁぁ?』
媛乃の言葉は予想外だった。
いきなりなにを言っているの…?
しかし莉香は驚く様子もなくそれに
答えた。
「…決めたの。もう迷わない。
あなたとの“約束”はもう、なしよ…!!」
莉香と媛乃の会話に理解が
追いつかない。
「莉香さん!?約束とは
いったい……」
「話したいけど、もう無理ね」
莉香はふっと微笑むと
恢斗の質問には答えず媛乃を見据える。
「媛乃。私はあなたの提案を
呑まない」
『どういうことか…わかってるよねぇぇ?』
「澪夜を…私の親友を守れるなら…
…それで、いいわ!!!」
