さすがだなぁ。
智弘は学年の人気者で
いつも周りに安心感と笑いをくれる存在。
その偉大さがよくわかった気がした。
「莉香、来るかな…」
昨日大喧嘩をしてしまった莉香の
事を思い出す。
“私に近づかないで”
“澪夜には関係ない”
莉香の口からほとばしった
私への拒絶……
恢斗達の言う通り
莉香の言っていたことが嘘なんだとしたら。
私のための嘘なんだとしたら。
「来るだろ。信じてやろうぜ」
「でも…私、莉香に合わせる顔ないし」
「ばーか。莉香はお前の親友だろ?」
私は、莉香の思いをちゃんと受け止めて
真実に向き合うことが出来るだろうか。
