「さてさて、出来ましたよ」


2人して赤面する私達の元へ
いつ取り出したのかエプロン姿の恢斗が


両手に大きなお皿を持って
私達の横をすり抜け


リビングのテーブルにお皿をおいた。


「わ、わぁぁぁ…美味しそう…」


鼻に届くのは香ばしいようないい香り。


空腹真っ盛りの私にとって
この美味しそうな匂いは空腹感を


これ以上ないくらい刺激するものだ。


「私特製、チーズグラタンです」


無表情のその顔にほんのすこし
ドヤ顔を混ぜて恢斗は私達の背中を押して


テーブルのイスに座らせた。


2つあるお皿には
とろとろのチーズのグラタン。


マカロニがちらっと見えていて
匂いはもう最高だ。


「やばい…恢斗いいお嫁さんになれるよ」


感動してそう言うと私は


チーズグラタンを恢斗が後からもってきて
くれたスプーンで口に運ぶ。