子供も生まれた。


可愛い女の子で、それは媛乃を連想させた。


「澪夜」と名付けた女の子を
大切に育てようと


媛乃の分まで幸せになろうと決めた。


……なのに。


媛乃は私を許してはくれなかった。


澪夜が生まれた直後の夜
私の前に半透明で赤いワンピースを着た
媛乃が現れた。


少女のまま。


『魔莉乃ちゃぁぁあん…あたしは
あんた達を絶対に許さないから……
キャハハハハハハハ!』


そう笑いながら言って媛乃は消えた。


私は恐怖と虚しさと罪悪感…
いろんな感情に押しつぶされ


「媛乃……いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」


滂沱と溢れる涙の中
逃げられない、そう感じた。


私の意思だったのか
それとも媛乃が操っていたのか


フラフラと私は家にロープを吊るし
枯れない涙を流しながら


「ごめんなさい……ごめんなさい……」


『キャハハハハハハハハハハ!!!!』


あどけない親友の笑い声を聞きながら
澪夜と夫を置き去りに


首をロープに吊るし、この世とお別れした。