「……?」 なにか気配を感じた私は 媛乃との会話を辞めて振り返る。 でも私の目には野原や田んぼが 広がるだけで、なにもない。 誰かに見られていた気がする。 後ろから視線を感じたような…。 実はこんな事は今日が初めてじゃない。 何故か最近頻繁に 何者かの視線を感じるのだ。 いったいなに? 「魔莉乃ちゃん?」 「あ、ううん!なんでもなーい」 媛乃に声をかけられ私は 踵を返した。 思えばこの頃が1番平和で 1番幸せな私と媛乃の日常だったと思う。