こんなに長時間熱心に
図書館で文字を読むなんて初めてかも。
というか本当に見つかるのだろうか。
こんなに探しても見つからないなんて
もう体力的にも精神的にも
疲れ始めた私。
同じような文字の羅列ばっか目にしているから頭がどうにかなってしまいそうだ。
莉香も智弘も恢斗も
気のせいか先程のページをめくる物凄い勢いが弱まっているような気がする。
ここまで来て収穫ナシ、というのは
さすがに悲しすぎる。
なんて飽き始めた頃だった。
「……あったぞ……!!」
疲弊している私達の耳に
智弘の歓喜の声が届いた。
「……えっ!?」
嬉しさからか大声が飛び出た智弘は
周りの人…は朝早いからいないけど
係の人の視線にハッと口を押さえて
ぺこぺこと頭を下げた。
