「別に……私こそ少しカッとなってごめん」
そう言ってくれたけど周囲には
不穏な空気がまだ漂っていた。
「澪夜さんだってふざけてるわけでは
ないんですし…別に怒ることないでしょう。
では、作業を再開しましょう」
恢斗もそう言ってくれたから
私達は再びファイルをめくり始める。
ちらっと莉香の方を見るけどその顔は
不機嫌そうだった。
呪いのせいで、なんか莉香と上手くいかないなぁ……
まぁ、私がぼーっとしたのが
いけないんだけど。
それからまた新聞記事を読みふけるけれど
それらしい事件はなくて。
ただただ時間だけが過ぎていった。
図書館に入ったのは6時くらいだと思うけど
今時計を見ると7時過ぎを指していた。
もう1時間以上も探しているのか…
そろそろ肩も腕も疲れてくる頃合だ。
