慌ただしく理帆の病室に入ると、ベットで上半身だけ起こしていた。



「理帆…ごめん。」


宗一郎が皆を代表して言う。



『悪いのはそーさんじゃない。』


静かに言い放つ。宗一郎たちからは、理帆の表情は全くと言っていいほど見えない。



「私が…私が悪いの!私のせいで!」



何かを決意したような表情の円香。



『違うよ。』


「な、何が違うの!?」



予想外の返答に困る円香。



『悪いのは、私。謝らなきゃイケナイのも私。傷つけちゃったのも、私だから。』



ポツポツと話す理帆。相変わらず表情が見えないため、どんな顔をしているのかわからない。




「それは違う。俺らが傷ついたのは、当然のこと。だって、お前の方が傷ついたんだから。」