特に抵抗するわけでも無かったが、前とは全然違った奴がいた。




何も映していない目。
感情のこもっていない表情。
冷たい声。




全てが違う人に見えた。



最近、近くで見たことがなかったからかもしれない。



少なくとも、俺らと一緒にいた理帆とは違う。そう言い切れるようなぐらいに変わっていた。



円香は、相変わらずぶりっ子で、何でこんなやつを姫にすることになったんだっけ?と考えさせられた。



これだったら理帆の方が…



いや。ダメだ。裏切り者なんて…



俺は姫を守らなければいけない。



そう。守らなきゃ…