そこから2人でどんどん資料をとじていった
やっぱり一人でやるより早い!!
これなら終わりそう♪
あれ?ページの順番間違えちゃった
「こっちのプリントが先…」
トンッ
「あっ…あの…ごめん」
隣のプリントを取ろうとした私の手と、翔くんの手が重なってしまった
もう暗くなってきた二人しかいない教室に沈黙が流れる
「あ、あの…?」
そして、何故か翔くんは手をどかしてくれない
このままだと私の手も動かせない
ドキドキしちゃってどうしたらいいか分からない
早く手をどかしてくれないと、もう死んじゃうかもしれないって言うくらい心臓がうるさい
ふと顔を上げると、真っ直ぐ私を見る翔くんと目が合った
「…名前」
「え?」
「そういえば、俺だけ橘さんっておかしいよね」
「ま、まぁ…」
「だから…」
翔くんとの距離がどんどん近づいて、身動きも取れなくて
そして私の耳元まで顔を近づけた翔くんはこう言った
「花蓮… 花蓮って、呼んじゃだめ?」
甘い吐息が耳にかかる
そこから体が痺れたみたいに熱くなる
突然の事でどうしたらいいかわからない
「嫌だ?」
「嫌じゃないよ、別に…」
なんて、
なんて可愛くない言い方…
我ながら泣けてくる
ていうか、翔くんってこんな意地悪な表情するっけ…?
今の翔くんはいつもの王子様フェイスじゃなかった
少し意地悪な瞳で私を見て楽しんでいる
「じゃあ、嬉しい?嬉しくない?」
「えっと…どっちかなら、そりゃ、嬉しい…よ」
素直にこういうことに答えるのが苦手な私はまた可愛くない返事をしてしまった
なんでこんな恥ずかしいこと聞くのよ!
いいじゃん、名前でいいって返事したのに…
