自分の生き方を反省しないのか?と聞かれたなら、俺はこう応えよう。

たった今も応えただろう!人の性格なんて変えることなんてできないと。


いつも俺がぼっちになってしまうのだって、これも俺の性格故なんだから仕方がないことなんだ。

人生というものは、いつの時も諦めというものが必要な時があるんだ。



騒がしい男子と女子と共に喧しい教室の中にいるのも、割りと悪くない。

初々しい蜜柑みたいな甘酸っぱい経験も学生の時位にしか味わえないことだからだ。


心にもない馬鹿馬鹿しい自分の考えに声を出すことなく、俺は下を見て俯きながら不適に笑う。



けして声を出して笑ったわけではないのだが、こうゆう普段はやらないような凡ミスをした時に限って他人は見ているものなのだ。

クラスメイトの女子のひとりが俺の不気味な一人笑いに気づいて大きな声で罵倒する。



「なに、こいつ。なんかひとりで笑ってるんですけどー。キモっ!」


女子の声で教室中の生徒の目線が一斉に俺に向く。


そして、女子の言葉に合わせるように他のクラスメイトたちが一斉に俺を罵声し始める。


「あぁー、本当だ。キモーい」


「あいつって、いつもひとりでいるよなあ。友達いないんじゃないのか?」


「居るわけないだろう。あんなキモいオタクに友達なんて」


「おまえ、あいつの友達になってやればいいんじゃねえか?」


「冗談言うなよー。金貰ったとしてもお断りだっつうの!あんなキモい奴の友達なんて」

教室全体が俺という人間の批判の言葉で溢れる。



人間なんて、所詮こんなものだ。

他人の意見に合わせて異なる存在を否定することしかできない。
群れないと自分の存在を表すことができない生き物なんだ。