ぼっちの俺に、青春ラブコメは難題すぎた。

だが、諦めが悪いのか、ただ続く沈黙に耐えることができなかっただけなのかはよくわからないが、大和がもう一度俺に声をかけてくる。




「……ねえ、倉根くん。一つだけ質問してもいいかしら」




「……ダメと言っても、どうせ聞くんだろう?」


頬杖を着いたまま俺はあえて目を合わせようとはせず外を見ながら大和に言う。



「勿論よ。あなたに拒否権はないわ」



……即答ですか。


大和桃華さん、あなたは自分の気持ちに素直なんですね。

いいじゃないですか、そうゆうのも。
自分にはけして無い物だから羨ましく感じますよ。




「……そうか。なら拒否権が俺に無いなら、仕方ないな。なら何でも一つだけ質問してもいいぞ」



……別に、俺には大和に質問されても困るような隠し事なんて無いからな。



俺は、自分の左側に顔だけを向ける。


見つめた先には、大きくパッチリとした瞳の大和が真剣な眼差しで俺を見つめて問いかける。




「……今日、廊下で貴方を襲って暴行を振るったのは、もしかして私に対してストーカー紛いの事をしている人物なのかしら」


……何だ、そんな質問か。


俺は、神妙な面持ちで真面目な顔をしてるからてっきり、3サイズでも聞かれるのかと思った。


……別に、わざわざ質問するような事でも無いと思うが。


状況から見てもそうだとわかると思うのだが。



……まあ、別にいいか。





「……いや、違う。俺を襲った生徒と大和にストーカー紛いの行為をしてる犯人は、無関係だ」



……あれは、たまたま偶然に俺という存在を見て、二階堂が理性を失ったに過ぎない事だ。と俺自身が自分に対して理不尽な暴行を振るわれた事に言い訳をすれば誰も傷つく事は無く、何事も無かったように俺たちの生きる世界は汚れること無く美しいままだ。




……誰も傷つく事のない、美しいままの愛すべき未来。