ぼっちの俺に、青春ラブコメは難題すぎた。

先生の赤い色のコンパクトカーに乗り込む。




運転席は、勿論豊島先生。


後部座席の右側に俺、左側に大和の並びで座る。


いつも通っている道のりを車の窓から頬杖を着いて家へと向かう景色を黙って見つめる。
外灯に照らされて人々で賑わう街並みを見るのは、かなり憂鬱感を胸に感じる。



……人混みを見てるだけで、物凄く気分が悪い……。


息苦しさを感じるというか、人見知りという言葉で言い訳にして俺は、自分の人嫌いをただ否定したいだけなのかもしれない。





……それに明日からは、俺も別な意味で二階堂から目をつけられることになるんだよな……。



……面倒臭い……。



俺が、大和にストーカー行為を行っているのは、二階堂だと伝えられていると勘違いしてるだろう。

恐らく、二階堂は今日以上の強行手段に出てくる。

俺の口を塞ぐために。



今日は、何とか先生の肩を借りて歩くことができたが、明日は、歩行も困難な位に暴行を振るわれるのか。



……想像しただけで……絶望しか感じない。



頬杖を着いて窓から見える景色を見つめている俺に、左隣に座っていた大和が話しかけてくる。



「……まだ傷が痛む?」



「……まあ、痛むよ」


「……そう」


一言呟いて、大和は俯き目線を逸らす。


「……あぁ……」



………。


特別興味は無いけど、とりあえず声をかけてみようと思って話しかけてはみたけど、元々話したいことが無いから沈黙してしまったというところか。


……大して俺の容態に興味もないのに俺に話しかけてくれた大和の優しさは感謝するが、結局より気まずい空気になることになるんだよな、こうゆう特殊な空間内だと。