ぼっちの俺に、青春ラブコメは難題すぎた。

……だから、これは大和が俺を信用するとかしないという問題ではないことなんだ。


そんな簡単なクイズの様な問いではないことだ。




「……大和が話したくないものを無理矢理聞き出すような真似はあまり良くないですよ、豊島先生」


……そう。


無理に聞くことではない。

後は女子同士でそれはまるでお洒落なカフェでガールズトークをするように悩みの相談をするといい。



教室の扉を開けて、俺は教室の外に出ていきゆっくり教室の扉を閉じる。



廊下には既に電気が点されていた。


気づけば、辺りももう太陽が沈んで暗くなっている。



春とはいえ、まだ4月の後半だもんな。

日はまだまだ短いよなあ。



校内の窓から見える外の景色を見たあと俺は廊下の壁に寄りかかり前に腕を組んで俯く。




今頃、姫乃は何をしているだろうか。

……早く家に帰って姫乃の顔を見たいものだ。


こんな息苦しい学校生活を過ごしている中で唯一俺の荒んだ心を癒してくれているのは姫乃の存在だ。

あいつが居なければ、多分、いや俺は間違いなく引きこもりになっていたに違いない。

自信を持って言えるぞ!



……ちょっと姫乃に電話してみるか。



制服のズボンの前ポケットからスマホを取り出して姫乃のスマホに俺は電話をしてみる。


呼び出しコール3コール目で姫乃が電話に出る。



「もしもし?姫乃か?」



「うん。姫乃だけど?てか、姫乃に電話してるんだから、姫乃が電話に出るに決まってるじゃん。聖夜は何おかしな事を言ってるの?」


姫乃とは、俺のこの世で最も愛しい妹である。


因みにだが姫乃は俺のことを憂樹と呼び捨てで呼んでいる。


受話器越しの愛しい妹の声に俺の荒んだ心が少し癒される。


……さっきの姫乃からの俺への鋭い突っ込みは聞こえていないことにしよう。



……うん、そうしよう。