ぼっちの俺に、青春ラブコメは難題すぎた。

他人は自分とは異なる。


当たり前な事だ。



分かってる、分かってるからこそ他人との違いにいつも俺は苛立ちを感じてひねくれた事ばかりを考えて他人を避けるために他人を傷つけるような言動をしてしまう。


自分が傷つかないように。


……他人を傷つける。



そんな自分勝手な自分が死ぬほど嫌いで大嫌いで消し去ってしまいたいと思う程だ。



俺の言葉に大和は返す言葉が見つからないのか、俯いて下を見たまま口を閉じて黙っている。



反応としては当たり前か。


今日初めて話した奴にお前のしつこさが悩みだなんて嫌みを言われたら話したくなくなるのも無理はない。



猫背になって目線を下に落とす。

両手を制服のズボンのポケットの中に入れる。

部屋の中には、暫し重い沈黙が流れる。



暫くすると、俺と大和の話を聞いていた豊島先生が沈黙を破るように重い口を開いて言う。




「倉根に悩み相談する気が無いのなら大和が倉根に悩みの相談をしてみてはどうだろう?」


……おいおい、いきなり何を言い出すんだ、この人は。


しかも何か怪しい笑顔を浮かべてるし。


……あの顔は明らかに何かを企んでる悪い顔だよ。



俺は豊島先生の怪しげな笑顔に言われぬ不安を抱く。




「私のですか?悩み……」



大和は唇に指を当てて悩み事について考えているようだ。


考えないと自分の悩みがわからないのは悩みが無いということではないのか。


それはそれで良いことじゃないか。
現状に満足しているということなんだから。


それに俺や豊島先生なんかに相談するよりも他の信頼できる友人に悩みを相談したほうが大和の悩みも解決するだろう。


態々俺や豊島先生に相談などする必要はない。