ぼっちの俺に、青春ラブコメは難題すぎた。

だが、俺の淡い期待は直ぐに打ち消されてしまうことになる。





………何故だ………。


どうして、こんなことになってしまったんだ?




「……あの、豊島先生。これはどうゆうことですか?」



「どうゆうことって?」



「……いや、部活に入りますとは言いました。言いましたけど」



「言ったけど?なんだ?」


……なんだじゃない。

これは、一体どうゆうことなんだよ。


どうして……。



俺は目の前に拡がる光景に戸惑うことしかできない。

何故なら、この部活には部員と言える人物が誰もいなかったのだから。

正しくいえば、現在この部室の中には人が俺と先生を除いて誰もいない。と言うのが正しい言い方になるだろう。



「どうして、放課後の部活が正に中盤に差し掛かるであろうこの時間に誰もいないんですか?」


「なんでかな~。先生にもよくわからないなあ~」

先生は目線を逸らして明らかに何かを隠している素振りをみせる。


明らかに何かを隠してるぞ、この先生。

机は、長い机の一つ。
椅子は、3つしかない。


表には文芸部と表札があったけどこの教室には本棚すらない。


ここは本当に文芸部なのだろうか。



「……あの先生、ここは文芸部でいいんですよね?てか、本当に文芸部なんですよね?」


本が一冊も無いけど。
文芸部なのに。

文芸部だっていうのに。



「なぜ、そこに疑問を抱くんだ?どこからどう見ても、表上は立派な文芸部じゃないか」

表にも裏にも文芸部らしさなんてこれっぽっちもありませんが?
あえてこの教室の印象を言うのなら、普段使われていない古い教室の一つと言ったところだろう。